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気紛れに書かれる涼宮ハルヒの憂鬱への雑感などなど
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 LunaticBerryさんのところの女の子な一樹ちゃんと男の子な有希の設定を借りて書いてみました。
 一樹ちゃんが僕っ娘なのです。
 続きのところにおいてありますー。

「合宿なんだから、当然着ていく服や水着も買うべきよね! 出来れば女の子同士で!」
 涼宮さんがそんなことを言い出した。
 そのくらいのことは言うと思っていたから、これは想定内かな。
 態々女の子同士を強調する辺りに見える思惑が無いわけでも無いけど。
「水着ですかあ、良いですねえ」
 これは朝比奈さん、彼女らしい反応だ。
「良いですね。女同士で買い物というのも」
 僕も朝比奈さんに倣っておくことにする。
 背景事情を全部抜きにしても、そういうのは悪くないと思う。
「でしょでしょ? あ、……ねえ、有希、あんた私服って持っている?」
 涼宮さんが、長門さんの方を見た。現在この部室に居る唯一の男子だ。
 もう一人はといえば、彼は補習のため席を外している。
 長門さん……、そう言えば、長門さんは私服って持っているんだろうか?
 僕は長門さんの私服姿を見たことがない。
 多分、それは涼宮さんや朝比奈さんも一緒だろう。
「……」
「持ってないのね。分かったわ、一緒に買いに行きましょう!」
 というわけで、買い物は女の子同士ではなく、1対3というアンバランスな状態で行われる事になった。
 当然だけど僕も朝比奈さんも涼宮さんに反論したりなんてしない。別に反論する必要が有るようなところでも無いし。
 え、どうして最後の一人を誘わないのかって?
 ここは、乙女心は複雑だから、とでも答えておくべきかな。


 かくして、約一名を除くSOS団の四人は買い物に出かけることになった。
 僕達女三人の水着と、長門さんの私服選びだ。
「みくるちゃんはかわいいのが良いわよねー」
「サイズを考えたら、上下別々に選べる物の方が良いかもしれませんね」
「そうね、じゃあ、こっちのコーナーね」
「はわわ、派手過ぎですよ~」
「一樹ちゃんは青がいいかしら?」
「試着してみましょうか。涼宮さんはこれなんかどうです?」
「あ、これ良いわね」
 とまあ、こんな感じである。
 結局ああでもないこうでもないといいあった挙句、涼宮さんは赤のタンキニ、朝比奈さんはピンクのワンピースで、僕は青のビキニスタイルだった。
 上級生が一番子供っぽいってのはどうだろうという気もしないではないけど、各々似合っているから良いんじゃないだろうか。
 朝比奈さんに関しては、ワンピース型で彼女のサイズに合うのはこれしかなかったという理由も有るんだけど。
 ちなみに所要時間約一時間半。
 水着だから試着にも多少時間がかかるとはいえ、それなりに時間がかかっている。
 この間中、長門さんは制服姿のまま突っ立ったままだった。
 涼宮さんも朝比奈さんも、長門さんに意見を聞こうとは思わないらしい。勿論僕もだけど。
 一時間半の間ぼーっと立ったまま女の子がわいわい騒ぐ様子をただ眺めているっていうのは、どんな気持ちなんだろう?
 そんな彼の様子に興味が無いわけじゃないけど、僕にはちょっとその思考回路が分からない。

「ああ有希、待たせちゃってごめんね」
「ごめんなさい~、わたしが手間取っちゃったせいで」
「お待たせしてしまいましたね」
「……」
 三者三様の謝罪をどう受け取ったのか、やっぱり無表情で立ち尽くしたままの長門さん。
 店員さんはどう思っていたんだろうなあ、女の子三人に着いてきた『だけ』の制服姿の男の子を。
 まあ、ちょっとくらい変に思われたって、僕らには困ることなんて殆ど無いんだけれど。
 そもそも全員奇異の目で見られるのは慣れっこか、気にしてないかのどちらかだからなあ……、あんまり慣れて良いものだとは思わないんだけど。

 さて、それから僕らは昼食を取り、午後は長門さんの服選びとなった。
 涼宮さんが僕らを先導して先ず入ったのは、チェーン店になっている有名な量販店だった。バリエーションはあんまり無いけど、安くてオーソドックスでそこそこ質も良い服の宝庫と言えるだろう。
 私服を持ってないらしい長門さんにはちょうど良いスタート地点かな。
「じゃあ、まずはとりあえず一揃い選びましょう!」
 と涼宮さんが言って、それから服選びに入る。
 とはいえ長門さん自身は相変わらず突っ立ったままなので、選ぶ役割は僕等の仕事になるんだけど。
「Tシャツとかは何枚有ってもいいわよね、有希なら何でも似合いそうだし!」
 涼宮さんの意見には僕も同意だ。
 長門さんの容姿ならほぼ何だって似合うだろう、似合わないものがあったらそっちが知りたい。
「あ、あとこのシャツとか。こっちのハーフパンツに……」
「長門さんの体型を考えると、下は女物の方が良いかもしれませんね」
 長門さんは小柄で細身だ。
 身長は女の子の平均くらいの涼宮さんよりほんのちょっと高いだけで、僕よりは小さい。
 本人が体型を気にしているのを見たことは無いけれども、服を選ぶ時には気にしないと駄目だろう。
「あ、そうね。じゃあこっちね」
 涼宮さんが長門さんの手を引っ張っていく。
 僕や朝比奈さんの手を引く時と同じ、相手の性別なんて気にしてませんって感じの振る舞いだ。
 長門さんの方にも、それを気にする様子は無い。
「細かいサイズが分からないから、とりあえずこれ全部試着してみて」
 といって涼宮さんは同じジーンズのサイズ違いを長門さんに差し出した。
 長門さんがそれをもって試着室に向う。
「有希ー、合うサイズ有った?」
「……一応」
「じゃ、それ着てみせてよ」
「……了解」
 返事がしてからちょっと立ってから、長門さんが試着室のカーテンを開いた。
「へー、こういうのも似合いじゃない! でも、ちょっと大きいわね……」
「そうですね……、似合わないことは無いと思うんですが」
 男と女の体型の違いなんだろうか、明らかにヒップの所が余っている。
「ねえ有希、それウエスト何センチの奴?」
「58.5、でも少し余る」
 市販の服のサイズは多少サバ読みが入っているとはいえ、細いなあ。
「あんたほっそいわねえ。けどそれじゃ男物は着るまでも無く全滅って感じね……。まあ良いわ、とりあえず色々持ってくるから似合いそうなのを幾つか買いましょう! その後はデパートの小さめサイズの所に特攻よ!」
 涼宮さんが、元気に手を振り上げた。




半端な感じですが、とりあえずこんな所まで。
一樹ちゃんが人をくんづけにするところが想像できず……、みくるちゃんは「長門くん」だと思うんですが。

 

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